この大会は、主に鳥を専門に診ておられる先生方が症例を発表する、年に1回の、おそらく国内の鳥の学会としては一番大きな学会で、今年で19回目となります。
私は鳥類臨床研究会の発足間もない頃の大会にも参加したことがありますが、当時は参加される先生方も今ほどは多くなく、また鳥の臨床がまだまだ発展途上だった感もあり、会を発足させた先生方は「もっと鳥の臨床を発展させ、鳥のためにも、飼い主様のためにも、この分野を盛り上げていきましょう」とお話されていた記憶があります。
そして今回、はや19回目を迎えるこの大会に、久しぶりに参加して、まず最初に思ったことは、もはや鳥の臨床分野は発展途上ではないということ。治療や診断の幅も広がり、そして何より鳥に興味をもち、鳥を診る先生も増えているということ。発表された症例も、犬・猫に劣らず、内容の濃いもので、日々の鳥の診察ですぐさま応用していけるものばかりでした。
この大会に参加すると、毎回1日があっという間で、本当に勉強になるのですが、何より(個人的に)素晴らしいのは、名高い鳥の専門医の先生方と久しぶりにお会いし、お話が出来るということで、私が診察で分からない事や不安な事などを相談すると、どの先生も皆、丁寧に親身になって対応して下さるのです。
このように諸先生方から助言と温かい励ましを頂き、鳥の臨床をもっともっと勉強していこうと心に誓った1日でした。
井出 いづみ